こんな愛らしい、ベスト.ポケット.コダック・・ その素顔など・・ うんちくをもう少し! |
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なおVPKの個体は、数台のボロボロのお宝を、、某オークションで複数台を格安入手出来ました! |
少しだけ、今のフイルムにあたる感光材のお話を・・ |
ベストポケットコダックは、感光材メーカーである、コダック社が、写真機と感光材を対で発売した事が、大ヒットのゆえんであるとされるが
この写真機の最大の特徴は、他にも、、ベストのポケットにも納まるという、画期的な仕組みがあり、当時としては抜群のポータビリティーが
売り!であったに違いない |
感光材料は、それまでの乾板ではなく、ロール状に巻いたフィルムを、解きながら連続撮影が出来る便利な仕組みだ!
コダック社が感光材メーカーだった、ことから、新規格のロールフィルム「127判」も同時に発売された・・
これが従来にない、全く新しい発想の裏紙付きフイルムの出現であった・・ 昨今のデジタル化に押されて行方が心配! |
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当初の写真機の感光材料は、銀板(銀メッキした銅版など)を使用、、次に湿板から・・乾板へ進化・・ そして現在の銀塩フイルムへと、
進化が進んで・・ ついには、感光原理が全く異なる撮像管等の光電子真空管を経て、「CCDやCMOS」等の「電子撮像素子」へと
進歩を続けてきたわけですが・・ |
それに、初期には1枚撮影するたびに感光材料を、未露光の新しいものと交換する必要があり、それも着脱を遮光状態でお行わなければ
ならないので、9
とても面倒なものだった、、そこで、連続撮影を可能にする仕掛けがいくつも出現したが、その中で感光乳剤をフイルムに塗って、
これを紙に貼り付けてさらにこの紙ごとロール上に巻いたものが出現、これが現在のロールフイルムの原型、現在でも中判フィルムの
120/ブローニー判はこの形式である、
この方法は映画フィルムにも応用され、映画用の長尺フィルムが出現(勿論裏紙無し)、後にライカカメラの出現で裏紙を使わずに金属缶
(パトローネ)に収めた写真用135(35mm)判フィルムに進化する!遮光用裏紙はなく替わりに金属缶(パトローネ)に収めて遮光状態で
供給した、現在の135判! |
つまり・・ レンズで結像させた画像をフイルムじゃなく、感光乳剤を塗ったガラス板にレンズを通した画像を写して記録していましたが、
これじゃなんとも不便だったし、、 もっとも写真機の原型となったとされる”カメラオブスキュラ”では、人間が暗箱に顔を突っ込んで、
この結像を紙に写し取っていた?・・
初期の湿式では、撮影の現地で、おもむろに遮光状態で感光乳剤を調合し、ガラスに塗って、写真機に装着して撮影(露光)して・・
なんともとめんどうな作業ったらないですよね、 |
少し進歩したその後も、乾式(乾板)といって、あらかじめ乳剤をぬったガラス板を作って遮光して、おいて使う方法も出来ましたが、
これはとて面倒な事・・
第一、1枚撮るごとに、乾板という、ちょうどフイルムにあたる感光板を収めたホルダーを遮光状態で脱着しなければならないから、、 |
更に技術が進歩してガラス板でなくフイルムに塗った乳剤に画像を写して記録するようになりました、画期的ですね・・
ガラスみたいに割れたりしないし薄くて軽くて、、でもこれとて、フイルムはカットシートで、撮影前に1枚ずつ、感光しないように装着し、
撮影したら遮光して取り出さねばなりませんよね・・
ちなみに、大判での撮影は今でもこの方式で行われています、ホルダーに入れた大きなフィルムシートを抜き差しして(>_<) |
そこで開発れたのが、、フイルムを紙の帯に貼り付けてロール状に巻いて、このロールごと写真機に格納しておいて、
撮影前にこれをレンズの後ろの結像面へ引き出して、そこに結像させて感光、記録するようにした・・これは画期的なしくみですよね!(^^)! |
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という事で、V.P.Kとは、あのアメリカ最大のコダック社で、、大正元年(1912)から15年間に180万台も作られたといい
これまでの乾板に代わってロールフィルムを使う(売る為の)ポケットカメラのベストセラー機です。 |
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まあ、車で言えばあのT型フォードに匹敵するロングセラーモデル、、フィルムフォーマットは6.5x4cmのベスト判
ロールフィルムは今はなき127タイプ |
中でも初期の低価格版の単玉レンズのモデルは日本ではある理由? で特に重宝がられ「ベス単」と呼ばれて親しまれたという・・
この単玉モデルには球面収差の大きい部分を遮る為のフード(シェード)が付けられていたがこれを外すと開放値で f 11 が f 6.8 くらいに
なり球面収差がもろに出て、独特のソフトフォーカス画像が得られたと云う (森で..実証済です)・・ |
ある理由?とは この単玉モデルには球面収差の大きい部分を遮る為のフード(シェード)が付けられていたがこれを外して球面収差
をもろに出てしまう!と.. 独特のソフトフォーカス画像が得られたという、コダックもびっくりの日本人の発案という。 |
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1台目のV.P.K君!
外観はなかなか綺麗、塗装はげはあるが蛇腹に穴はなく、機構部も大変しっかりしていてさびや汚れもない洗浄でピカピカ!
レンズに傷やカビ、シミはなく、汚れと埃が少々お掃除でOK?・・ 絞りOK、シャッターは完動、程度がいい個体にあたったよ様だ! |
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レンズは英国のダルマイヤー社 <RAOID RECTLINEAR> 単玉ではなく2枚か2群の様だ、 シャッター速度設定は 「1/25と1/50とB」と
「T」:タイムモード(1度押すと開き、もう一度押すと閉じる)しかない! |
事後の調査によれば本機種は後期 178000台の上位機種で、装着レンズはベス単(初期のVPK)のような単玉(ダブルメニスカス)
<実際は1群2枚の立派な色消しレンズ>ではなく・・
英国のダルマイヤー社の<RAOID RECTLINEAR>タイプのれっきとした2群4枚構成だ!・・ ちなみに、この後にトリプレットやテッサー
付きが出現! :最初の機種&試写は単玉レンズ機ではないので、この意味で.. 正当なベス単?ではないのですが、
これらも 一般的にはベス単と呼ばれています。 |